臨海部の概要
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東京都の南西部では、古くから継続的に埋め立てが行われてきた。明治期以降の埋め立ての主目的は、水路浚渫等で排出される大量の土砂の処分と用地の確保、および港湾施設の建設であった。1986年、東京都は臨海部を市街地づくりの重点プロジェクトに位置づけ、都が所有する13号埋立地を中心に、有明、豊洲、大川端など周辺地域を、東京の7番目の副都心に改造するという構想を計画した。
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2013年9月、2020年の第32回夏季オリンピック/第16回パラリンピックの開催都市に東京が選定された。立候補ファイルでは「東京圏にある33の競技会場のうち28会場が半径8km圏内に位置する」こと、またその中心に晴海地区に建設される予定の選手村が位置することが示されており、招致の段階では「コンパクトな施設配置」を理念の一つとして掲げていた。「開催計画概要」で晴海地区、豊洲地区、臨海副都心などを含む地域は「東京ベイゾーン」と呼称され、2015年8月6日時点で19の施設が競技場として使用される予定となっている。東京臨海部は2020年東京大会の計画の中でも重要な地域として位置づけられていると言える。
視察場所
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東京ビックサイト
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有明コロシアム
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晴海地区
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選手村予定地
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ららぽーと豊洲
東京ビックサイト
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有明南地区内に位置する東京国際展示場は、「東京ビッグサイト」の通称で知られる有明地区の中心施設で、1996年に開場した。
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延床面積は230,873㎡で、大小10の展示ホールと高さ60mのコングレスタワーからなる。産業展示施設、会議場、多目的ホールや飲食店としての機能を有している。
有明コロシアム
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有明北地区内、有明テニスの森公園内に位置するドーム型施設で、1987年4月に開園した。
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3階(一部4階)立てで、観客席は10,000席。東京2020大会期間中の名称は「有明アリーナ」となり、バレーボール(インドア)、シッティングバレーボールの競技会場として使用される予定である。また、有明テニスの森公園はテニス、車椅子テニスの開場として利用される。
選手村
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2020年東京大会の競技会場は、非常にコンパクトな施設配置であり、東京圏にある33の競技会場のうち28会場が半径8km圏内に位置する。その中心に選手村は位置しており、東京のエンターテイメントの中心地や繁華街にも近接している。
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輸送モールおよびメインダイニングから各充棟までの距離は、最大でも550m以内であり、徒歩6分で到着可能となっている。 3つの住宅ゾーンと商業にぎわいゾーン、教育ゾーンに分かれている。
ららぽーと豊洲
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2006年、IHI造船場跡地に三井不動産が「アーバンドッグららぽーと豊洲」を開業した。ららぽーと豊洲は、約190の店舗施設を有し、都心では稀に見る大型商業施設である。
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「寛ぐ・潤う・遊ぶ」をテーマとしており、造船ドッグ跡を活用した親水空間を中心に、都心生活をサポートする店舗、潤い・憩いをもたらす文化施設から構成されている。